ペットボトルビーズ
梅雨に入り、子ども達は室内で過ごすことが多くなっています。
身体を動かすことが好きな子達にとっては、有り余るエネルギーを消費できない日々が続いています。
今回はそんな室内での活動を充実させる一つとして、以前行った「ペットボトルビーズ制作」の中で見えた姿をお伝えします。
以前のブログはこちら→『それぞれの提案』
まずは制作に使うビーズを増やすためにあらかじめ準備していたペットボトル板に色を塗ってもらい、トースターで温めていきます。
この時は1年生の参加が多かったのですが、前回トースターを使う時の約束を、職員、そして上級生からも聞いていたので
「これ(トースター)って熱いんだよ」
「手を出したら危ないよ!」
と自分達の中で声を掛け合う姿が見られました。
さあ、できたビーズを見ながらどうやって使うかを話し合います。
日々の活動の中で、大人がある程度の準備はしても発展させるのは子ども達自身の力を発揮してほしいと思っているので、あえて職員からアイディアを出すことはしません。
「○○してみたい」という提案から自分達で準備を進めてもらい、大人の見守りの中で上手くいかないことや意見のぶつかり合いなども経験しながらお互いの意見や考えを知る、気づくことに繋がっていけるようにしていきたいと思っています。
子ども達からは
「おはじきの代わりに使いたい」
「ねじり曲がったビーズ同士をくっつけて繋げていく」
などの意見が出る中、制作大好きな3年生のA君が突然「先生、紐ください!」と言いました。
…何か閃いたようです。
棚から紙紐を取ってくると、すぐさまビーズを通し始め、あっという間に綺麗な輪っかを作ってくれました。
それを見た周囲の子達も「やりたい!」と言い、作り始めますが、この日は時間が足りずここでストップ。
後日、A君の閃きを参考にビーズを通せる紐やゴム、そして髪留めのヘアピンを少しプラスして制作を行いました。
すると「なになに、どうするの??」「作りたい!」と集まってくる子ども達。
女の子の参加が多かったのですが、ちらほら男の子の姿もあり、それぞれゴム紐にビーズを通し始めました。
職員が作ったものをどうするのか聞いてみると
「妹に作ってあげるんだ」という2年生のB君。
兄妹ならではの思いやりを感じました…✨
すると今度は、5年生のCさんがその日が誕生日だった1年生のDさんの側にやってきて
「今日誕生日だよね、プレゼントするよ」
と声を掛けてくれました。
その言葉を受けて、Dさんは一瞬驚いた顔をしていましたが、すぐに嬉しそうにニッコリ笑い、一緒に作り始めていました。
それを見た周りの女の子も
「この色がいいんじゃない?」
「こうしたらかわいいかも」
とアドバイスをしてくれ、最後には素敵な髪飾りができました。
よく見るとCさんとDさんは同じ色のビーズを使いながら作っており、最後にはお互いに交換して持ち帰っていましたよ。
Cさんの思いやりの気持ちに感心しつつ、今回の経験がDさんの中で『相手のことを考える、思いやる』気持ちに繋がっていくのではと感じた出来事でした。
子ども達の意見を聞きながら協力して進めていった今回の制作。
今後も準備や計画を進めながら出てきた意見や発言を発展させ、取り組んでいく経験を大事にしていくことで、次に何かする時にも
「○○がしたい」
「○○するためにはどうしたらいいだろう」
と考えを巡らせながら参加してもらえるような展開にしていくつもりです。
もうすぐやってくる夏休みでは、たくさんアイディアを募り、子ども達が提案したことを実現していく為に一緒に計画をしていき、いろいろな経験を積んでいってもらいたいと思っています。
アフタースクール錦ヶ丘 今屋