話し合いを通して
今年度からアフタースクールの方にも関わらせて頂くことになりました。卒園していった子ども達の姿をこれから見守っていくことができることがとても嬉しく思います。
そして、幼児教育、学校教育も変化していく中、子ども達の育ちにどのような変化をもたらしていくのか、また学童保育という位置付けにおいて、大人がどのように関わりサポートしていけば、子ども主体での活動を楽しんでいけるのかをこれからアフタースクール職員で連携を取り、一つの方向性にしっかり持ち、子ども達と向きあっていきたいと思います。子ども達が楽しいと思える場所になるために、子どもの意見も取り入れ色々な企画も立てながら、経験を通して子ども達が更に成長していく過程を大切にしていきたいと思います。
さて、新一年生もメンバーに加わり1か月半が経とうとしています。慣れない学校で、緊張しながらアフタースクールに帰ってくる頃は、みんな少し疲れている様子がうかがえます。
D君が帰ってきて、着替えを済ませてボーッとしていたのです。私がそっと側にいき「どうしたの❓」と聞くと
「疲れちゃった」
という答えが返ってきました。学校で精一杯頑張ってきているのだとその言葉を聞いて感じとることが出来ました。それは、D君に限らず一年生全員に見える傾向です。そのためか、些細なことで友達とケンカになったり、泣いたりということがありました。職員も見守りながら、子どものトラブルにも仲介に入り解決に導いています。
しかし、大人の見えていないところで友達が傷つく言葉を言うこともあり、職員がお話ししても同じことが起こるので、この問題は高学年も含めて話し合いの議題にしてみようと職員で話しをして、学校から帰ってくる子ども達に
「今日、みんなに考えてもらいたい問題があるのだけど、時間をもらっていいかな❓」と伝えると一年生から五年生まで快く承諾してもらえました。
子ども達のおやつやゆっくりする時間、宿題をする時間が大体終わってから、話し合いを始めました。
「今日は、時間を作ってくれてありがとう。みんなの考えを聞きたいのは、友達との関わり方なのです。高学年の友達は、友達とケンカせずに仲良く遊べているよね。でも、みんなも一・二年生の時、どうだった❓今、一年生が上手く伝えられずケンカになったりしていて、大人が入ってお話しするけど同じことが起こるんだよね。
みんなが低学年の時はどうだった❓嫌だったこととかあった❓」
四年生の男児が顔を見合わせて、S君が手を挙げてくれました。
職員 「S君、どうぞ。」
S君 「僕は、二年生の時にT君に傷つくことを言われて それがすごく嫌でした。」
S君は、現在はT君や他の友達を含めてよく一緒に仲良く遊んでいます。それを聞いて一番驚いていたのはT君でした。どんなことで傷ついたのかは、現在の2人の関係性は良いので敢えて聞きませんでした。しかし、T君が面食らった表情していたので、
職員 「T君、びっくりしたね‼️覚えているかな❓」
T君 「覚えていない….。」
と小さな声で返事してくれました。
職員 「T君、びっくりしたね。T君は覚えていなかったんだよね。でもね、S君はその時すごく傷ついたんだね。二年
生時のことだけど、言われた人は覚えているんだよね。言葉って、人を喜ばせることもできたり、自分を表現
したりすることができるけど、時には人を知らないうちに傷つけたりすることもあるんだね。だから、友達に
話しをする時は考えてお話しして欲しいなと思います。」
その話しを聞いていたケンカした覚えのある一年生は、ジーっと真剣な眼差しでお兄さんが言ったことを聞いていました。その一年生がどのように感じたかは、私もわかりませんが実際、身近にいるお兄さんの言葉、そして私の言葉が一年生の心に届いたと信じ、この日の話し合いを終わりました。
少しずつそのように、アフタースクールが学年の垣根を越えて 子ども達が助け合いながら生活できる場となりますように。